地震

 今日は朝から掃除・洗濯そして草取り。地区の夏祭りが昨日から順延してきていて、家の前を子供神輿が通って、花籠を持った女の子数名とおばさんにご祝儀を渡してお札をもらって部屋に帰ったところで揺れが来ました。
 初期微動のようなものは感じずゆっくりした横揺れがぬるぬる長く続いて、治まった頃にテレビをつけてみると「震度6強」の文字が…
 被災者の方は大変でしょうが、今日雨が降っていなかったのは不幸中の幸い。明日にはまた雨でご苦労もあるでしょうけれど、今日は今日の憂いで先のことはまたその時と考えましょう。マグニチュードも6.8と大地震寸前の揺れでこのぐらいの被害でとどまったのは凄いと思います。でも5人亡くなられたそうでお気の毒です。

China Free

 アメリカのサプリメントや栄養に関するニュースサイト、"NUTRA ingredients.com"に次のような記事が掲載されていました。
'China-free' label stokes import debateチャイナフリーラベルが輸入の(大事な*1)議論を巻き起こす)

 Food for Health International has announced it will start labeling boxes for its dietary supplements with a sticker that reads "safe" and "China-free" following highly publicized discoveries of contaminated food imports from China.
 The move begs the question whether such labeling is in fact a thinly disguised means for domestic producers to muscle out the highly competitive sector of Chinese ingredients, or even whether it is blatant xenophobia.

 Food for Health International社は広く公表された中国から輸入の汚染食料品の発見を受けて、同社の食事療法サプリメントの箱にラベルとして「安全」「中国産品非使用(China-free)」と書かれたステッカーを貼り始めることをアナウンスした。
 このようなラベリングに、実際には中国産の成分を使用する手強い競合者相手に国内生産者が縄張りを広げようとする軽く偽装された意図があるのか、見え透いた外国人嫌悪なのかについて、この動きは論点を巧みに避けている。


 Food for Health, which supplies dietary supplements through Internet marketing, says its products are more costly than most vitamin and mineral supplements on the market because they are organic and derived from 'whole foods'.
 It says 90 percent of vitamin ingredients sold in the US are synthetically derived, but that consumers are not aware of this. But they are increasingly aware of Chinese ingredients contamination scares.
 "If I just put 'no synthetic' on the label it would not get the message through in the same way as 'China-free'," Food for Health president Frank Davis told NutraIngredients-USA.

 インターネット市場を通して食事療法のサプリメントを供給するFood for Health社は、市場に出ている大部分のビタミンやミネラルのサプリメントよりも自分たちの製品がコスト高であるという。なぜならその製品がオーガニックであり「まるごとの作物」に由来するからだそうだ。
 Food for Health社はまた、合衆国で売られているビタミン成分の90パーセントは合成されたものだが、消費者はそれに気づいていないと言う。しかし消費者は徐々に中国産の成分の汚染の怖れに気付き始めてきているとも。
 「もし私がラベルに「非合成」とだけ書いても、「中国産品非使用」と書いたと同じようなメッセージは伝えられない」とFood for Health社のフランク・デイヴィス社長はNutraIngredients-USAに語った。


 "I am certainly not trying to wage a war with China," said Davis. "I import materials from China, just not nutritionals."
 The current challenge with Chinese-derived ingredients has left a no-man's land of confusion somewhere in between the resource-constrained US Food & Drug Administration (FDA) and anticipated consumer reaction.
 "As consumers, all we can do is if it says "made in China', avoid it," Michael Doyle, director of the Center for Food Safety at the University of Georgia, told CNBC in a televised interview Friday.

 「私は何も中国と戦争しようというんじゃない」とデイヴィス氏は語った「私も中国からものは買うよ。ただそれが食品の類じゃないってことだ」
 現在の中国由来成分への抗議は、限られたリソースしかないアメリカ食品医薬品局FDA)と先走った消費者のリアクションとの間のどこかに混乱の中間地帯を置いてしまっている。
 「消費者として、私たちができるのは「メイドインチャイナ」と書かれてあったら避けることだ」とジョージア大学食品安全センター長のマイケル・ドイル氏は、金曜のCNBCによるテレビインタビューで語っている。

(後略 訳は試訳)

 NHKニュースでも大きく採り上げられていましたが、アメリカの健康食品会社による「China Free(中国産品は使っていません)」ラベルの問題。こちら(ロイター記事:Health food maker promotes "China-Free" products)に基本的なことが書いてあります。段ボール肉まんの話や養殖鰻の禁止抗菌剤使用の話などもあったばかりで自業自得と思う人が多いだろう半面、上の記事からもちょっと「黄禍論(Yellow peril)」を想起してしまうところもあり、手放しで他人事とできないとも感じます。アメリカの人もちょっと極端に走るところもあるわけですから…

 黄禍論(おうかろん/こうかろん, Yellow peril)とは、19世紀半ばから20世紀前半にかけてアメリカ合衆国・ドイツ・カナダ・オーストラリアなど白人国家において現れた、アジア人を蔑視し、差別した考え方。人種差別の一種。特に中国人と日本人に対して加えられた差別を指していう場合もある。 主な論者はドイツの皇帝ヴィルヘルム2世とされる。ロシア帝国においては、アンチキリストが、アジアから現れると信じられ、恐れられた。


日本が日清戦争日露戦争で勝利し、次第に欧米列強に匹敵するほどの国力を持つようになると、黄禍論の矛先は、専ら日本に向けられることになった。それは日清戦争後における三国干渉、大正期のワシントン軍縮会議、そしてアメリカの排日移民法などといった露骨な形で現れる。
(日本語版Wikipediaの当該項目より)

*1:たぶん掛詞。洒落。