どこの魚だ!というクレーム

 知り合いの幼稚園(東北地方・日本海側)で、給食に魚を使っているだろう、どこの魚だ、漁獲地も明示しないで子どもに食べさせるのは子どもを大事にしていないんじゃないか、というようなクレームが父兄から入ったと先週末に聞きました。
 どう説明したらいい?と聞かれたその時は、現時点で魚から放射性物質が検出されたっていう話は一匹だって聞いたことがないし、被災地沿岸の漁協は漁を再開できてない。流通ルートに乗らない魚が一匹でもそちらに行くわけがない…というようなことを話したのですが。

コウナゴから高濃度ヨウ素 厚労省、魚も基準値検討


 茨城県北茨城市の平潟漁協は4日、同市沖で1日に採取されたコウナゴから、1キログラム当たり4080ベクレルの放射性ヨウ素を検出したことを明らかにした。
 ヨウ素の暫定基準値は根菜類などを除く野菜が2千ベクレルと定められているが、魚類については基準値がない。厚生労働省は4日、茨城県側に食用にしないよう要請。新たに基準値を定める方向で検討を始めた。(後略)
MSN産経ニュース 2011.4.4)

 これでまた説明がややこしくなってしまうかもしれません。


 産地は調べて明示するとして、少なくとも放射能を持った魚は流通していないという一点でご父兄には理解していただくしかないでしょうね。


 魚から放射性物質が検出されてもいない時点でクレームが出るくらいですから、今後東日本の太平洋沿岸の漁業が深刻なダメージを受けるのは避けられないかもしれません。非常に残念なことです。
 近海物の高級魚を扱う鮨屋よりも、北欧とかアフリカから類似魚を仕入れている(という話の)回る寿司屋さんのほうが人気がでたりするかも…。