2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

人が犬に噛み付く

上の「首相の靖国参拝を違憲とする」内容は傍論にあります。ひとえに今回の裁判長個人の判断ですから、これが判例として参照されることはありませんね。最終的には最高裁の判決文がどうなるかです。 上に書いたように、なぜ同じ高裁の判断なのに昨日のものの…

首相の参拝

今日のお昼のニュースでもNHKを含む各局が報じていましたが、大阪高裁が「旧日本軍の軍人・軍属として戦死した台湾人遺族や日本人の宗教関係者ら188人が首相と国、靖国神社に1人1万円の損害賠償を求めた訴訟」を棄却しました。賠償請求は認められませんで…

「なんとなく好きで、その時は好きだとも言わなかった人のほうがいつまでもなつかしいのね。忘れないのね」(駒子) 『雪国』はおとなのお話ですから…

なぜネオリベラリズムが新保守主義なのか?

社会と個人の間に分離が生じ始めたのは、ヨーロッパ近代の市民社会においてでした。この分裂が進行するとともに、個人の立場が社会に優先するという考え方が出てきます。これがプリミティブな形でのリベラリズム(自由主義)です。それは社会≒国家の干渉を排…

紹介

k_milliard@んなアホな!さんの今日の記事「言語道断」をまだご覧でないかたは、どうぞご覧ください。ここでは産経新聞の記事「国連、北に横田さん「死亡」根拠要求 総会で審議へ」が紹介されています。

ものぐるひ

仏教において「拘り(こだわり)」というのはとても悪いニュアンスの言葉です。それは執着(しゅうじゃく)であり、ものごとにとらわれてしまうことです。拘りを捨てなければ解脱できませんし、成仏は遠くなってしまいます。ですから本来「こだわりのラーメ…

日本に階層社会は来るの?

昨日の続きです。大仰なものはまとまりそうもありませんので、今までに考えたことをもう書いてしまおうと思います。なによりtarataradiaryさんに一つ要のデータをお出しいただいたように思いますので、簡潔に。 ネオリベラリズム批判はもちろんありだと思い…

庭に咲き始めた曼珠沙華です。 夕べtarataradiary@たらたら日録さんから、二つ私のしらなかったデータのご提示がありました。昨日の日記に興味があると少しでも思われた方は、ぜひ下記のリンク先をご覧ください。 こちらと http://www.bunshun.co.jp/book_d…

日本に階級社会が?

学歴を通じての社会階層の固定化傾向が強まり、ひいては「階級社会」「階層社会」などが日本に出来つつある、という危機感を表明される記事が目につくようになっています。高踏な議論にはなかなか噛めないのですが(笑)入り口のところで少し違和感も感じて…

女王の教室はネオリベラリズム?

いくつかのブログで「女王の教室」がうけたのは時代の雰囲気を捉えたからだという論がありましたが、もっともだと思いました。いずれの世のドラマでも、世相や時代の雰囲気を掴んでいなければヒットするはずはありません。NHKの連ドラでリメイクの「君の名は…

貧しい人に施すこと

宗教と一言でまとめられている概念に共通の内実はあるか?これは未だに議論になるところです。宗教の定義自体に絶対のものはありません。ただ様々な実際の「宗教」において、神もしくは超越者の存在が信じられ、何らかの形での救いが求められているというこ…

殺さないこと

たぶん小学生の時に『極北のオオカミ少女』を読んだときから、エソロジーの分野で高名なローレンツ博士の「動物は仲間どうしでは滅多に殺しあわない。人間は異常だ」という説に巻き込まれてしまっていたのだと思います。でもその後、どうもこの常識を疑って…

セリグマンの犬

パブロフの犬よりも有名ではありませんが、セリグマンの犬と後に呼ばれる心理実験が1950年代に行われています。それは現在ではちょっと許されそうにない、犬を用いた実験です。 一つの広いケージを想起してください。そこに一匹の犬がいます。犬には電極がつ…

Xe里

疲れきった頭で、某所でキセノン里という思いつきのギャグを披露してしまいました。 稀勢の里 寛(きせのさと・ゆたか) 本名・萩原寛。昭和61年7月3日、茨城・牛久市生まれ、19歳。小2から相撲を始めたが、中学までは野球部に所属。平成14年春場所…

エリート教育

旧日本軍の士官へのエリート教育は、失敗を叱らず徹底的に自分で考えて行った成果を評価するというものだと伺いました。誤りを怖れて萎縮しないよう、また自分で考えて行動することに喜びを与え、リーダーシップも含めたイニシアティブを取ることへの意欲を…

懐メロ

八時を十数分ほどまわったころふとテレビをつけたらNHKの歌謡コンサートですか、これが画面に映りました。こういうベタな歌番組などは見なくなって久しい、というかほとんどここ十年も見ていないのですが、画面に岩崎宏美が。なんと「ロマンス」を歌うらしい…

補遺の補遺の補遺

16日の日記に、akira_arawasuさんからコメントをいただきました。その前のacoyoさんのお言葉といい、いかに自分の至らない表現が通じていないか痛感させられました。反論ではなく、反省を込めて補わせていただきます。 akira_arawasuさんにお答えする形で申…

自民党の公約

sivadさん@生存適者日記経由で… 自由民主党の政務調査会が八月にまとめた重点施策2006より (Word版 p.12) 9.男女共同参画社会 (1)男女共同参画社会の実現 男女が、性別に関わらず、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会を目指します。…

弱者について

貧富の格差という言い方がありますが、ここでは実は格差だけが実際に存在して見えるものであり、貧とか富とかいうものはほとんど相対的に言われるものではないかと思います。 絶対的な貧があるとしたら、それは無一文・ゼロということではなくて「死」という…

在外邦人の選挙権

在外邦人の選挙権制限、最高裁が違憲判決 海外に住む日本人の選挙権を制限している公職選挙法の規定が「国民に平等な選挙権を保障した憲法に反する」として、在外邦人ら13人が、国を相手に選挙権の確認や1人当たり5万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審判…

43歳という若さで

というフレーズを今朝だけで何度聞いたか…。民主党の前原新代表のおかげで、ちょっぴり「ああ自分はまだまだ若いんだ」と思われてにやにやして気分が救われています。ほんの少しだけですが、前原氏よりは下です。お顔はメディアで拝見したことがありますが、…

本当に大切なことを、私は文章で表現したりはしない。文章によっては伝えられないからだ。人に何か本当に大切なことを伝授しようと思うなら、繰り返して出会い、異論反論を戦わせる中で、いつしかこちらの熱が相手に伝わり、それが火となって相手の心の中に…

補遺の補遺

昨日の日記にいただいたコメントにお答えする形で少し書かせていただきます。言ったことに責任をとりますと、昨日投げた問いかけは決してレトリックではなく、本気で自分で考えていることでもあることをはじめに申しておきます。 今の年齢になるまでにどこか…

夕べはなんだか寂しくなって好きな後輩(♂)に久しぶりに電話して小一時間もしゃべりましたが、電話を置いて一時間もしないうちに好きな先輩(♀)から数年ぶりに電話がありました。そういう日だったのかと、二時間近くお話をさせてもらいました。一人暮らし…

異端の系譜(日蓮宗不受布施派)

仏教で異端といえば提婆達多(Devadatta)がまず思い出されるでしょう。彼は仏弟子阿難の兄とも釈尊のいとこともいわれる人で、釈尊に従って出家するのですが後にサンガの分派活動をし、仏教教団からは三逆(出仏身血・殺阿羅漢・破和合僧)を犯した悪人と言…

「被災者の言葉」の補遺

14日の日記のコメントでacoyoさんに語っていただいたことについてちょっとだけ書いてみたいと思います。 私は、反差別の運動が前世紀に相当の成果を挙げたと評価しております。まだまだ不十分なところもあるでしょうが、それこそ前世紀初頭あたりの状況、い…

異端の系譜(日猶同祖論)

wnm@言語学研究室日誌さんの「韓流ドラマへの違和感」という記事の一部なのですが、次のような一節がありました。 (前略)最近妙に目立つようになってきた「日本人の起源はユダヤ人」本は、日本人の人種的雑種性を考えると、明らかに眉唾物です。日本人の…

「はやぶさ」小惑星に到達!

今日の「はやぶさ」 「はやぶさ」は、2005年9月12日、小惑星「イトカワ」に到着しました。 9月12日午前10時、はやぶさは小惑星イトカワに到着との報が入っております。現在「はやぶさ」は小惑星イトカワから約20キロメートル離れた場所でほぼ静止状態にあり…

被災者の言葉

ニューオリンズの街を覆う水は当初の悲観的な予想よりも大幅に早く排水できそうで(テレビで来月初旬にもという言葉を聞きました)、復旧もそれだけ早くなるでしょう。喜ばしい限りだと思います。そしてブッシュ大統領は率直に問題を認める方針を取るようで…

御霊信仰(道真)

昌泰二(899)年二月十四日、宇多上皇は藤原時平を左大臣に菅原道真を右大臣に任じます。宇多上皇の信任篤い道真の出世を快く思わない一部の公卿、時平の他、源光、藤原定国、藤原菅根、三善清行たちは、この道真の栄達を何とかして打ち消してやろうと画策を始…