アーリントン国立墓地

 アメリカのアーリントン国立墓地にはJ.F.Kを始め26万人以上の方々が眠られています。この国立墓地はもともと南北戦争の時の連邦主義者側(Union)の戦死者の埋葬地としてあったものです。現在ここに眠るのはそのもともとのUnionの軍人の他に、南軍の一部の兵士、米国軍人(U.S.Army, Navy, Air force, Marine Corps)、沿岸警備隊員、政府機関のNOAA職員、連邦最高裁判事、宇宙飛行士、優れた市民(prominent civilians 有名人)、そして合衆国と共に戦った外国人となっていて、上記に準じて今後も有資格者が決められていきます。この国立墓地は特別に米国陸軍の管理下にあります。
 ここには有資格者となっても入れるのも入れないのも自由で、あらゆる宗教宗派、無宗教にも応じると言われています。現在でも葬儀および埋葬はウィークデイに日に平均20回ほど行われていて、年間5400にのぼります。


 先日、こちらの墓地にイラク人将校が埋葬されるというニュースがありました。

 イラク人将校:アーリントン国立墓地に初めて埋葬

 11日、アーリントン国立墓地でひつぎを運ぶ米空軍兵士=AP 【ワシントン和田浩明】駐留米軍との共同任務でイラク国内を飛行中に墜落、死亡したイラク空軍将校が11日、アーリントン国立墓地(米バージニア州)に埋葬された。AP通信が報じた。同墓地には戦死した米軍将兵ら約25万人が眠るが、イラク人の埋葬は初めて。米軍関係者らは「共に戦った仲間が共に弔われるのは当然」と話しているという。

 埋葬されたのは、アリ・フサム・アッバス・アルルバイエ大尉(34)。5月、緊急着陸場所を選定する調査飛行中に操縦していたイラク空軍機が墜落。同乗していた米空軍将校ら4人と共に死亡した。

 11日の埋葬式では、同席したアッバス大尉の両親に、イラク空軍幹部からイラク国旗が贈られた。ひつぎには米国旗がかけられ、米空軍軍楽隊の演奏や礼砲の発射なども行われた。同大尉と作戦を共にしたことがある米軍将校は「イラク空軍再建に真剣に取り組んでいた」と同通信に語った。

 同墓地には、英国、カナダ、フランスやベトナム、中国など、少なくとも11カ国の62人が埋葬されている。

 毎日新聞 2005年8月12日 18時15分 (最終更新時間 8月12日 23時22分)

 たとえば、今までに埋葬された外国人の伝記がこちらの Foreign Nationalsのページにあります。

 While Arlington National Cemetery Is Essentially An American Burial Ground, There Are A Number Of Foreign Nationals Buried There.  


 ここは「アメリカ合衆国(連邦)」という理念のために戦った方の「墓地」であり、靖国神社とは異なる性格のものですが、靖国問題に関わる議論がなされているうちに一度はサイトを訪ねてみる価値があると思います。


 アーリントン国立墓地の公式サイト
(※以前のurl http://www.arlingtoncemetery.org/ は、現在使用されていないようです)