ジダンが最優秀選手? ひいきの引き倒し?

決勝退場のジダンが最優秀選手に W杯ドイツ大会

2006年07月10日19時54分
 国際サッカー連盟(FIFA)は10日、ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の大会最優秀選手に、今大会で現役を引退するフランスの主将MFジネディーヌ・ジダン(34)を選んだ。大会を取材した各国記者が10人の候補の中から投票。ジダンは2012点を獲得した。次点はイタリアの優勝に貢献したDFカンナバロで、1977点だった。3位はイタリアのMFピルロで、715点だった。


 ジダンは初受賞。3度の世界最優秀選手、1度の欧州最優秀選手に続く受賞となった。


 今大会のジダンは警告の累積で出場停止だった1次リーグのトーゴ戦を除く6試合に出場。イタリアとの決勝で前半のPKを成功させるなど計3得点(2PK)、1アシストを記録。決勝のイタリア戦では、延長戦で相手選手に頭突きをして退場になった。しかし精神的な柱としてチームをまとめ、前評判が高くなかったフランスを準優勝に導いたことが、票につながったと見られる。投票は、決勝が行われた9日いっぱいまで行われた。


 02年大会のカーン(ドイツ)、98年大会のロナウド(ブラジル)に続き、3大会連続で準優勝チームから選ばれた。


 ジダンには結構同情的な私ですが、今朝のあのレッドの後ですぐMVPはいかがなものかと…
 事情通で選手たちとも面識のある記者さんたちではいたしかたないような気もしますが、これはあまりに情に流されすぎていると考えます。それに何より、今大会でジダンが本当に活躍したのはそれほど多い試合数ではありません。ブラジル戦での彼を評価するのにやぶさかではありませんが、結局疲れて動けなくなった彼を見る方が多かったこの大会、彼より活躍した(そしてチームの上位進出を後押しした)選手は少なくないはず。


 こういうひいきの引き倒しは、後年の目からみると馬鹿馬鹿しく見えてしまうものでしょう、と言っておきます。私は彼が彼のプレーでMVPを勝ち取るのを見たかったです。