『全体性と無限』より

 レヴィナスにとって自由という言葉は、主観もしくは自我の働きを指しています。その限りにおいて自由とは、他者とのあらゆる関係にも拘わらず他者に対して自己を維持すること、自我の自足性を確保すること、本来それにとっては殺人さえもが可能であるような無制限の恣意であろうとすることなのです。
Totalite et infini, p.280 >レヴィナス『全体性と無限』)