おかゆ

 やたら蒸し暑いので冷たいものをがぶがぶ飲むうちにお腹の調子が悪くなってしまいました。ということで昨日今日とけっこうおかゆを作って食べています。
 あまり火を使いたくない陽気でしたから最初は炊飯器で白かゆを作ったのですが、やはり(お腹は変でも)今ひとつ味が…と思い、次はコンロを使ってほうじ茶で茶粥、そしてさらに中華粥をという方向に行きました。賞味期限に近づいた高菜漬が結構いっぱいあったので、そのためでもありましたが。
 白かゆはお水から炊くもので、茶粥は煮立ったお茶の中にお米を入れて炊くものという感覚があります。手間暇を惜しまないなら揚げ茶粥でしたか、煎茶で炊いて米の芯がなくなった時にざるにあけ、椀によそってお茶を煮返してかけていただくというタイプも好きです。(時間がかけられないなら、洗った冷御飯で入れ茶粥というのでも)


 中華粥のレシピは、私は壇一雄さんの『わが百味真髄』(中公文庫)で覚えたものをもっぱら*1。時間があればこれはおいしいです。壇さんは広東帰りの草野心平さんから教わったとされています。

 コップ一杯の米を大鍋に入れる。つづいてコップ十五杯の水を入れる。さらにコップ一杯の極上のゴマ油を入れる。塩をほんの一つまみ。さてこの大鍋の中身を、トロトロトロトロ二時間ばかり煮るだけだ。洗う手間もなにも要らない。でき上がったカユがまずかったら、心平さんが落第したせいだと思いなさい。

 たいへんおいしいものです。ただしコップ一杯作ったら一人では食べきるのが苦労です。とはいえなぜか半量で作ったとき、ちょっと味が落ちるような感じがして不思議なのですが…。

*1:上の揚げ茶粥についてもここから得たレシピでした