詰んでいる…

 ⇒元秘書 毎月現金で受け取るNHKニュース)

 鳩山総理大臣の政治資金をめぐる問題で、元公設秘書が鳩山氏の母親から提供を受けた9億円の一部をうその献金に充てていた疑いが出ていますが、これらの資金は、元秘書が毎月1500万円ずつ現金で受け取り、事務所の金庫に保管していたことが関係者への取材でわかりました。元秘書は、東京地検特捜部の事情聴取に「資金提供は鳩山氏個人への貸し付けだった」と説明しているということで、特捜部は、資金提供の経緯をさらに捜査しています。(後略)


 ⇒「今でもないと信じたい」=実母からの資金提供−鳩山首相(jiji.com)

 鳩山由紀夫首相は25日夕、実母らからの多額の資金提供を政治資金収支報告書に記載していなかったことについて、首相官邸で記者団の質問に答え、「確かに私はないと信じていたし、今でもないと信じていたい」と強調した。(後略)


 今日は帰りが遅かったのでNHKの9時のニュースでいろいろ聞きましたが、鳩山総理の母親からの政治資金提供問題、もし検察のリークの通り元秘書がお母さんからのお金を「鳩山氏個人への貸し付け」と主張しているのならば、そしてそうしなければ政治資金規正法違反か贈与税の脱税という具合に何らかの違法行為になってしまうというならば、話はすでに終わっているのにと思えてなりませんでした。
 鳩山総理は今月四日の審議でも、今日のインタビューでも「知らない話」「事実確認はできていない」と述べられています。当の自分自身への貸し付けを知らないということはあり得ない話です。つまりこれは母親から鳩山総理への個人的な貸与では無いのだと総理自身が明言しているのです。


 金銭消費貸借契約は、借主が将来の弁済を約束し、貸主が借主へ金銭を交付した段階で有効に成立するものとされています。つまり言葉を換えれば借主個人が弁済を約束しなければ成立しない契約なのです。知らない、と言っている人との間に成立するはずもないものを元秘書が主張しているとすれば、それは彼が嘘を言っているか鳩山総理が嘘を言っているかのどちらかでしかありえません。


 話としては"詰んでいる"ものです。
 どうしてニュースではそのあたりに突っ込まないのか、まるでわからずに不思議で仕方ありませんでした。


 追記asahi.comで矛盾を指摘した記事がありました
 ⇒首相の偽装献金、母親から数千万円か 説明と矛盾
 当たり前の指摘だと思いますが…