某所某コメントについての私見

 注意:黒い発言なので、ほとんど見る価値はありません。









 思わず直接何か言ってしまいそうになる自分を抑えて…多分不毛ですから。あくまでこれは個人的感想。

 確かに、石原都知事は日本の首相ではないので、彼の発言が直接日本の公式的な主張とは取られないでしょう。しかし、タイムズの記事に「世論調査で首相にしたい政治家のトップに指名された」と紹介されているように、彼が民意を代表する重要な人物とみられていることもまた事実です。そのような立場の人間が今回のような発言をすれば首相の発言ほどではなくとも日中関係に悪影響を及ぼすことは否定できません。
 実際、彼の発言は中国メディアでも取り上げられていますし、彼の発言に対して中国の首脳が反応したことも一度ではありません。

 石原氏の肩を持つ気はないですが、これはあまりな意見。石原氏に期待され、かつ彼が責任を持つべきなのは東京都知事としての職責に限られます。彼が完全に権限外の「中国との外交」において責を問われるとは…。
 中華人民共和国とは違い、日本では民意を表すための手段として選挙があります。都知事選に彼が負ければ公的に彼は何の権限も持ちえません。彼が彼の都知事としての公職において失格と選挙民が判断すれば、それは選挙において判断されるべきこと。あるいはもっと差し迫った都政における不適格判断が希望であれば、都議会による百条委員会もしくはリコール規定に従った手続きがなされるべきでしょう。まあそれにしても国の外交面での責任を問われてというのは考え付きませんが…。
 タイムズの記事云々は論評の必要すら感じません(が、一言)。輿論が支持するならそれは民意。またその支持があるからといって、彼が日中関係に配慮しなければならないという理屈はどう考えても無理目。配慮しないのが民意にそむくならば自然に支持も離れていくでしょう。まして彼が世論調査で首相に擬されたからといって、首相に準じた外交配慮を求められるなんて…。
 中国が石原氏個人の発言に文句をつけてくるとして、それはまさに靖国問題で首相に参拝停止を求めるのと同じ程度に「勘違い」行為です。そしてまた「中国様の顔色を伺う」のは、対等の友好関係を望むもののとるべき態度ではないと思います。

 石原慎太郎都知事としてふさわしくない理由として、一番はっきりしているのは憲法無視発言でしょう。都知事も公務員として憲法尊重擁護義務を負っている(憲法99条)以上、憲法を無視するという発言は明らかにこれに反します。
 彼のこの発言はそれ以前の「憲法を破棄せよ」という発言とあわせてみると、憲法改正という正規の手続を経ることなく、憲法に反する行動を取ろうとしているといえます。
 これは彼の功績(何を功績とするのかについても議論があるでしょうが)と相殺できるようなものではありません。このような発言をし、撤回もせず維持し続けているだけで、彼が都知事として不適格だと評価できるでしょう。

 石原氏が実際に憲法を無視したのならば当然辞めさせるべき。あるいはそれがはっきりした違法行為ならば法廷で裁かれるべきでしょう。
 この手の発言を「煽り」と言わずして何というでしょう。勝手に相手の真意を(悪いほうへ)忖度し、「憲法に反する行動を取ろうとしている」と邪推した挙句、その頭の中の敵に向けて有罪を宣告しているとしか私には思えません。
 まあ本当にそれを信じておられるなら(そしてもし都民ならば)、次の選挙で(石原氏が出馬するとして)反対票を投じることです。

>見ている側としては、あ、また言っているぞ!と言った感じでTVタックルでも見ている感じで楽しんでいます(笑)。

 私が危惧しているのはまさにあなたのような反応なのです。
 彼が都知事である以上、その発言には公的な責任が伴います。しかも発言の場は主に定例会見など公式な場です。しかし、彼がどんな暴言(後から訂正しない以上失言ではありません)を吐いて、その問題点が指摘されても、それをワイドショーのネタのようにおもしろがってみているというのでは、民主主義の末期症状です。
 彼の「馬鹿なことを言うな」とか小泉首相の「問題だとは思わない」で、問題が無視されていくのは、まさに「言葉が死んでいる」という憂慮すべき事態です。

 「公的な責任」というのは少なくとも公務員の場合無制限に課せられるものではありません。本当にそれがわかっているのでしょうか?法律に違反しないのであれば、その責任は職責があり、権限があるところにのみ存在するというのは自明の理。これがわからない方に民主主義云々を言って欲しくないですね。日本の民度とやらにもそれほど信がおけないみたいです。あるいは石原氏を何か「領主」のようなものと思ってらっしゃるのか…
 確かに彼の一般向けの発言に同意できない感想を抱くこともありますが、それも判断材料にして支持不支持を決めるのは有権者です。石原氏は選挙という形で「法律違反でない発言」についてはリスクを背負っているとみるべきだと考えます。また発言が何らかの法律を犯していると考えるならば、それに対して法的手段に訴えられてはいかがでしょうか? そのプロトコルは民主主義的な政体の下では決まっております。
 「言葉が死んでいる」…私はこの言葉の真意が今ひとつ(いや、二つ三つ)わかりませんのでノーコメント。

 ちなみに、彼は今回の副知事の進退問題でも、他の副知事が監視していなかったと非難していますが、それを言うなら直接の上司である石原都知事本人が一番その責任を問われるべきなのにそれについてはだんまりです。これは政治家としてはかなり卑怯な態度ではないでしょうか。』

 やっとここらでまとも風なご意見。都民ならば投票行動で「否」を言いましょう。賛同を得られるかもしれません。ただ「卑怯」かどうかについては、自分の頭の中のロジックをわかりやすく他の方に伝える手段をよくよく考えられた方がよいとは思いますが…


 ということでちょっとすっきり(笑)
 夜の川原で川に向かって大声を出した気分です。それ以上のものではありませんので、リンクもはりませんしこれ以上何も申しません。(黒い部分をちょっとだけ…)