自衛隊音楽会には市民会館は貸せない?

 市民会館使用許可で抗議/自衛隊音楽会で九条の会

九条の会やえやま」の森田孫榮共同代表らメンバー6人は28日夕、石垣市役所で大浜長照市長に会い、自衛隊が来月10日に開く音楽会のために市民会館の使用を許可したことに抗議し、今後、市の施設などを自衛隊に使用させないよう要請した。


大浜長照市長は、使用申請を受け付けた市教委文化課が、前例があることを理由に使用を許可したあとになって、自衛隊が同会館を使うことになったことを知らされた経緯を説明し、「監督不十分だった。前例があるとはいえ、自衛隊イラクに派遣されるなど、状況は変化している。庁議で答える(対応を決める)のが正しかったと思う。それができなかったのは残念」と釈明した。


石垣市民会館設置管理条例は、「市長が使用を不適当と認めるとき」には使用を許可しないと定めており、使用許可の是非を市長が判断できることになっている。


森田共同代表は「市長は平和行政に積極的に取り組んでいる。そういう意味でも、きついお願い(抗議)の措置を取った」と述べ、平和行政の在り方を再確認するよう求めた。
八重山毎日新聞社サイト 2005-10-29)


 いくら何でもこれは酷すぎます。「九条の会やえやま」も、石垣市長も、自衛隊を忌避して「差別」する気持ちがあるのでしょうか? 市民会館を音楽会の目的で借りようとする人を、職業が自衛隊だからと拒否できると考える、またそれに共感してみせる思考にはついてゆけません。
 自衛隊イラク派遣を個々人がどう思おうがそれは別の次元の話。「今後、市の施設などを自衛隊に使用させない」でと要請する人たちは、あからさまに法を、そして日本国憲法を蔑ろにしているとしか思えません。
 新聞社のサイトのコメント欄にもありましたが、憲法第一四条第一項「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」に明白に背いていると私は考えます。憲法は第九条だけで構成されているわけではありません。


 「九条の会やえやま」は自分たちの行為が正義だと本気で思っているのでしょうか? 自衛隊に対する憎しみの心を一旦置いて、彼らもまた同じ日本国民であり市民であることを想起して欲しいと思います。