はやぶさ 岩石採取が出来なかった可能性

 今気付きました。こんなニュースが…
 はやぶさ、金属弾発射せず…岩石採取出来なかった?

 宇宙航空研究開発機構は7日、小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワ」から岩石採取する際に打ち込む金属弾が発射されなかった可能性が高い、と発表した。


 岩石採取が出来なかった可能性が高まった。


 当初は岩石採取に成功した可能性が高いとしていた。しかし、はやぶさから送られてきたデータを解析したところ、イトカワ表面に打ち込む金属弾が発射されていなかった可能性が高いことがわかった。


 はやぶさは、イトカワに着陸後、金属弾を打ち込み、舞い上がった岩石のかけらや砂ぼこりを取り込むはずだった。


 はやぶさは現在、イトカワを離れ、地球に向かっている。
 (2005年12月7日18時59分 読売新聞)

 ほんとうに弾丸が発射されなかったのでしょうか? 確か一度目の着陸の時など、着陸の衝撃で採集ホーンに砂や岩石や埃が少々入った可能性というものが指摘されていましたが、弾丸が発射されなくてもその可能性は残っているのでは?
 それより何より「地球に向かっている」ってほんとですか?


 というわけであわてて松浦晋也のL/Dさんを覗いてみると、次のような川口淳一郎プロジェクトマネージャーのインタビューが…

川口 …27日にはかなり大規模な電源の放電とリセットが起きた。DHU(データハンドリングユニット:データを処理して送信する中枢機能を持つ装置)の絶対時刻データやデータレコーダー(DRAM)のパーティション情報すら消えてしまっている。このため、現状データレコーダーは再生できているものの、その中に弾丸が発射されたというデータは残っていない。

 ただし、降下中に送信したコマンドが再生できた。すると着地前のシーケンスに弾丸発射系統を安全モードに戻して発射できないようにするコマンドが、まぎれこんでいたことが判明した。なぜそんなコマンドが紛れ込んだかは現在解明中。

 現在までに断片的なデータしか得られていない。が、これまでに得られたデータは「弾丸が発射されなかった」とすると整合性がある。私共の感触としては8割がた発射されなかったと思っている。


読売 現在のデータ解析はいつ終わって、はっきりしたことが分かるのか。


川口 データには解釈に困るようなものものある。1回目は長時間着陸してイトカワにあぶられたにもかかわらず、2回目は弾丸発射装置が1回目よりも高温になっている。これは弾丸が発射されたことを示唆している。矛盾しているわけだ。
 現状の通信速度では、画像データをダウンロードできない。画像がダウンロードできれば、着陸直後の姿勢が分かるので、もっと詳しいことが分かると思う。
 イオンエンジンの運転開始前には、なんとかしてデータは可能な限りダウンロードしたいと思うので、そのときにまた記者会見を開いて説明したいと思う。

 とにかくデータは少なく、相互に矛盾している。ここで即断することはできないと考える。


共同通信 データレコーダーに格納されていた記録は、失われているものも残っているものもあるのか。


川口 データレコーダーはDRAMであり、パーティション情報が失われているので普通に考えれば、データは失われていると考えるのが自然だ。しかし、短い情報を試しにダウンロードしてみたところ、一見それらしいデータが出てきたということである。

 いったい…(絶句)
 失敗なのかどうなのかまだわからない上に、帰還も確定ではないということらしいです…OTZ。
 タメイキ