横田早紀江さんの証言についてのAPによるニュース

 NYT. "Japanese Mother Tells Congress of Anguish"(要登録)

日本人の母親が苦悩を議会に語る(試訳)

ワシントン(AP)―北朝鮮によって拉致され日本中の市民の怒りのシンボルとなった少女の母親が、木曜日に議会において、娘を助ける時間が無くなって来ている、他の拉致被害者もすべて生存していると信じると語った。


 時折涙ぐむことのあった証言で、その娘のめぐみさんが1977年の学校からの帰り道13歳で拉致された横田早紀江さんは、深い苦痛と、疲労と、そして娘を探していた時に感じた無力感について話した。金曜日にブッシュ大統領と会うことになっている横田さんは、もし拉致被害者が直ちに戻って来れないならば北朝鮮に罰を与えるよう世界に訴えた。


 「私の娘めぐみと他の誘拐された人たちは北朝鮮のどこかできっと生きています」、と横田さんは翻訳者を通じて言った。「彼らは私たちの助けを今なお待っているのです」


 議会の国際関係小委員会の公聴会で知っためぐみさん拉致犯の北朝鮮工作員が、めぐみさんを工作船の船底の小さな暗い部屋に押し込めたということに言及したとき、彼女の声はくぐもった。めぐみさんは泣きながら壁を指でひっかき「お母さん、助けて」と言っていたのだと横田さんは語った。
 証言の途中で、横田さんは拉致直後に撮られためぐみさんの一枚の写真を、どれだけめぐみさんが寂しそうに見えるかを指摘しながら議員らに見せた。「私がこの写真を見た時、めぐみちゃん、ここにいたのね、こんなところにいたのねと写真を撫でずにはおられませんでした。どんなに怖かったでしょう。どうかまだ助けてあげられない私を許してちょうだいね…と」


 議員たちも憤激をあらわにした。国際人権小委員会の議長である共和党クリス・スミスは、北は誘拐された人たちをスパイとして働かせようとし、また北朝鮮工作員らを言語や文化の面で訓練させたとした。「何千もの韓国人、何百もの日本人がこの捻じ曲がった政権の駒として苦しめられ死んでいった」とスミスは言った。


 合衆国の北朝鮮人権特使のジェイ・レフコヴィッツは、ブッシュ大統領もまた深くこの行方不明を気にしていると証言した。「日本だけでなく他のいくつかの国々からも誘拐されたすべての人々がどこにいるのかについて、北朝鮮政府が弁明し正直に話すまで、その政府にはいかなる国際的正統性もない」とレフコヴィッツは語った。


 2002年に、北は13人の日本人の市民を70年代から80年代にかけて拉致していたと語った。平壌はその中の5人を帰してきたが、他の8人―そのなかには横田めぐみさんも含まれる―は死んだと言ってきた。めぐみさんの両親を含む多くの日本人は、他の人たちも生存しているのではないかと信じている。


 北朝鮮の人権侵害にあてられたフォーカスは、北朝鮮にその核兵器プログラムを捨てさせるよう説得する合衆国と他の国々による努力の行き詰まりの中心にやってきている。


By THE ASSOCIATED PRESS Published: April 27, 2006 Filed at 5:13 p.m. ET

 かなり詳細で長い記事として、APはこの話題を世界に配信しています。