日テレ「NEWS ZERO」

 始まったばかりの番組ですから、ある程度続くまでは(生)暖かく見守らなければちゃんと評価はできないことと思いますが、夕べ第一回放送を見た感想を少々。


 ひな壇の皆様、多すぎるしメイク下手すぎ。もっとナチュラルに。いろんな意味で。
 特にメインキャスターの村尾信尚のぶたか)さん、どこの田舎歌舞伎かと思うぐらい白塗りが不自然でした。照明も良くなかったのかもしれません。昭和30年生まれなんですから、それが相応に見えるくらいでいいんです。
 またずらりと並んだ皆さんでコメントや質問を回す演出は、どこぞのバルセロナみたいな「華麗なパス回し」を狙ったものかもしれませんが、決定力の無さはむしろ強調されてしまう感じであれでは空回りに見えます。


 さて一日のニュースを列挙した後の最初の小ネタは「国会の代表質問」だったのですが、安倍総理批判を独自の色でやろうとした意欲は見えたものの、やはりこれも空回りっぽく感じてしまいました。題材を「消費税導入」のあたりに絞り、民主党の視点で(鳩山質問やその前後の鳩山インタビューまで絡めて)突っ込んだのはある意味潔く感じました。しかし「いつどのような消費税増税をするのか」ということに正面から答えない安倍氏を「あいまい総理」と決め付けるところまで民主党視点でやってしまうのでは、番組のキャスター・スタッフまでいささか「考えが足りない」人たちに見えてしまうだけでしたね。


 確かに「来年の参議院選挙」というものが頭にあって、安倍氏増税論議を避けるというところもあるとは思います。ですが何より、消費税増税に関しては時期にせよ割合にせよ(もしかしたらするしないも含めて)はっきりしたことは何も決まって(決めて)いないから「何も答えられない」というのが本当のところなのではないでしょうか。就任早々選択肢の幅を狭めることなど誰も望むものはいないでしょう。フリーハンドでやりたいと安倍氏側が思うのも当然でしょうし、そこに制限をつけてやろうと民主党が考えるのもある意味当たり前。それは政治の駆け引きとしてありだと思うのですが、その構図に無批判に乗っかって「私たち庶民はいつ車を買うのか、いつ家を買ったらいいのかを知りたいのです」なんて語るのは、もうジャーナリズムでは無いと私は思うんです。


 村尾さんの喋り方や態度は、野党の新人議員が初めてテレビに出たという雰囲気でした。まあ大学教授という触れ込みだったですが、大学で教えているのはここ三年のことでしかないのでそれも仕方ないかなと。結局それ以前の大蔵官僚であったキャリアの方が長いですし、市民運動っぽい方向からの政治参画、そして2003年の三重県知事選挙(結果)を戦ったあたりの地金がでたという感じが否めません。


 もちろんチームとしてもこの段階で評価するのは酷でしょう。櫻井翔君が何のためにいるのかなんてことは、半年経たなければ見えてこないのかもしれません。もうちょっと後でまた見て(今日はもうたぶん見ないでしょうが)それで自分としては評価したいと考えています。
 それにしてもなんでニュースショー化しなければと思ったんでしょうかね>日テレ。