地歴の単位不足の問題

<単位不足>10県65校、生徒数は1万2000人に

 富山県立高岡南高校で発覚した履修単位不足問題で、新たに青森、岩手、山形、福島、石川、福井、愛媛、広島、栃木の各県の公私立高校でも必修科目を履修せず同様の単位不足になっていることが分かった。単位不足はこれで10県65校、生徒数は約1万2000人に上った。中には、履修を装った報告書を教育委員会に提出する「架空履修」もあった。各県教委や学校は単位不足の3年生が卒業できなくなるおそれもあるとして、3年生への補習授業を検討するなど対応に追われ、文部科学省も全国調査を行う。
 単位不足が25日午後11時現在までに判明したのは▽岩手30校▽山形12校▽福島10校▽福井5校▽青森、栃木各2校▽石川、愛媛、広島、富山各1校の計65校。
 岩手県教委によると、発覚した県立盛岡一高側は「必修科目の授業時間数が足りず、教科書の全範囲が終わらなかった。このため、受験科目に絞って授業をした」と説明したという。県教委に提出するカリキュラムや指導要録には必修科目を履修していたように虚偽の記載をしていたという。
 愛媛県教委によると、県立今治東高は、3年生149人全員が世界史、日本史、地理のうち1科目しか履修していなかった。同校が前年度末に県教委に提出した「教育課程表」では、必修の世界史ともう1科目を履修する内容のカリキュラムを記載。同校は「生徒の強い希望があったため」と説明しているという。
 単位不足の生徒がいる学校は、冬休みなどを利用して補習授業を行い、足りない時数を補うとみられる。
 文科省教育課程課は「必履修教科・科目が履修されていると思っていた。ありえない話だ。学習指導要領を守らなければ、理科でも同様の問題が起きる可能性もある」と話している。(後略)
毎日新聞) - 10月25日

 昨日来、結構テレビでこの問題を大きく採り上げているようで、ネットでも少々意見を見せていただいています。あれ?と思うくらい問題に巻き込まれている現役高校生に同情的な意見が多いようですね。


 確かに高校側の浅知恵で面倒に巻き込まれた分には同情もしますが、結局彼らは自分の受験科目以外の(受験には無駄になる)科目の履修をこれまでパスできたわけですから、その分時間的に得をしていたと見ることもできるかと考えます。
 ですから、当該の高校自体の浅はかさを批判するのは当然としても、センター試験まで100日を切っているのに云々という受験生に対する同情はいらないのではないでしょうか?
 自分が決めることができたことではないにせよ、不正利得?みたいなものは得ていたと考えられるわけですから、ここは潔くやることはやって高校卒業資格などを得てしまって、あるいは学校側への不満をそのまま勢いに換えて受験に突入ということが彼らのとるべき方向だと思います。


 この話が一方的に被害者の生徒、という図式にあてはまらないと感じられるのは私がへそ曲がりだからでしょうか? 上記問題校のは今のところ65校。すべての高校の数から考えるとまだまだほんの一部と言えますし、受験校が多かったんでしょ? ならばなおさら「ずる」は良くないでしょう。有利不利は極力なくして競争すべきというのが、格差社会がどうこう言っている世論にぴったりの意見じゃないですか…。