栄養価とカロリーは別?
exciteニュース「味も見た目もチョコレート! 「キャロブ」って知ってる?」より
「キャロブ」というものをご存知だろうか。先日輸入食材店をぶらぶらしていたら、お菓子コーナーに「キャロブ」の文字が躍っていた。なんだろうと思って見ると、それはどう見てもチョコレートバー。でも「チョコレートの代用品」と書いてある。なんでもチョコレートよりも栄養価が高くカロリーの低いヘルシー食材だとか。(後略 強調引用者)
(2007年03月18日)
なんとなく違和感が…。このキャロブそのものは別にいいんですけど(むしろ食べてみたい)。
栄養価って聞くとまずカロリーでしょう?
何か新しい定義づけでもできたのかと調べてしまいました。(もちろんそんなのはなかったです)
ちなみに辞書的な意味で言いますと
えいよう-か ―やう― 3 【栄養価】 食物の栄養的価値。食物100グラム中に含まれる熱量(カロリー)、タンパク質・脂肪・炭水化物・必須アミノ酸の含有量などで表す。 「―の高い食べ物」 三省堂提供「大辞林 第二版」より(※gooで調べたものです)
栄養価で思い起こすのはグリコの「ゴールインマーク(グリコポーズ)」ですよ。その1粒のカロリーは15.4kcal*1、これで300メートル走れるのです(ホント?)。
水泳に登山に何よりグリコ 美味栄養菓子一粒三百メートル・・・栄養価ウンドウニ ベンキャウニ、イツモグリコヲカハイガッテ下サル皆サンニスバラシイオ知ラセヲイタシマス。グリコノ箱ノ中にアル引替証ヲグリコノ台紙へ1カラ20マデハッテオクッテ下サイ。立派な明治大帝御製集ヲ一冊サシ上マス。(昭和7年9月号)
津久井郷土資料室>少年倶楽部>当時の広告>「少年倶楽部」編 お菓子より
おまけ(というより全プレ)が『明治大帝御製*2』というのが何とも…。ま、そういう話はどうでもいいのですが、なぜに栄養価と聞いて生理的熱量を思わないかなあエキサイトニュースは、ということです。
もしかしたら、現代においては「栄養」のプラスイメージと「カロリー」のマイナスイメージが共存できないのではないでしょうか? 栄養素というものは「何だかあればあるほどいいもの」、そしてカロリーは「少ないほうがいいもの」という受け止め方がいつの間にか―栄養価からカロリーを排除―という無茶なことを(イメージにおいて)させているのではないかと思いました。
栄養価は栄養素の量で示されます。その栄養素とは「生物が生存したり、成長したり、子孫を増やしたりするために必要な物質のこと*3」で、まず何よりそこで生命を維持するためのエネルギーのことが考えられないと…
この想像が正しいのなら、やっぱり飽食といいますか発想が偏ってしまってますね。