涼む
もうすぐ出なければいけない今の借家は、けっこう面白いお風呂場を持っていて、写真のように窓際に掛けられるようにも設(しつら)えられています。実は二日も前からここに水を張っていて、暑いさなかには水の中にちゃぷちゃぷ足を漬けながら読書と洒落込むことをしていました。
これは意外に心地の良いものです。
勤め先はちょっと効きすぎの冷房なのですが(相部屋の同僚のため)、あそこは二、三時間もいると気分が悪くなるのに比べ、この水冷読書場はずっといても厭きません。冷やし過ぎにならないように三十分おきには一旦水から出ているのですが、今日も結構長く居座ってしまいました。
(浴槽の椅子は足を置く台)
転居先をそろそろ探さなければならないのですが、何だかその気になれないのは、やはりここに愛着を持ってしまっているからなのでしょう。
蝉の声がなんだか眠たげに聞える夕方です。