引越し顛末 その一

 というわけで、本当に引越しが終わったといいますか落ち着いた感じなので、リハビリ的にぼちぼち日記を再開いたしましょう。書いているときも習慣のように、そして書かなくなったのも一種の習慣のように思えます。
 実際、旧宅のPCを外して持ってきたのが先月末。電話の回線もその時に引越したのですが、机を入れてパソを設置したのが二階で、その部屋にあったモジュラーソケットが使用できないと気づいたのもその時。電話を一階に設置して、さあどうしようと考えてしまいました。無線LANを思いつき、検討し、あれこれ思い迷いながら結局今回は止めにして、15メートルのLANケーブルを買ってきて壁だの階段だのに這わせて結線して動作を確認したのが数日前ですから、物理的にもしばらく使えなかったのは確かです。
 そうは言っても勤め先から一瞬だけつないでアップしようと思えばできたのですし、それがよろしくないこととは言え踏み切らなかったのは良心というより「面倒くさい」感があったからだったと思います。


 今回の引越しのきっかけになったのは3月末の時点での大家さんの通告で、10月末までには出てくれという契約更新拒否の知らせです。その後地元のおばちゃんネットワークから聞えてきたのは、この大家さんの娘さん(次女)が10月に結婚するということ。その若夫婦が住むということなんじゃないかと推測がたちましたが、ここらへんは不動産屋さんも掴んでいなかったのでこちらの気持もずっと中途半端なところにありました。(教えてくれれば気持ちよく変わったのに…とも思いましたけど、それは大家さんの方でそう思えなかったのでしょう。あまり付き合いもなかったですから)
 噂を聞いて少し気分も変わり、動き始めたのが8月の末頃。二週間ほど(の主に週末を)使って近場の物件を見て回りましたが、田舎ということもあって今の時期は希望の条件に近い物件も薄く、あまりじっくり検討もできないうちに一つ決めてしまいました。どこかで結論を出さなければいけないことでもありましたので。


 そして今回の引越しの課題は一にも二にも経費節減。大きな、一人では運べないものや自家用車に乗らないものだけまとめて業者にお願いし、それ以外のものはすべて小分けにして何度でも自分で運ぼうと心に決めました。
 新居では一階にリビングダイニングがありますが、そこには極力本やモノは置かないようにしたかったので、全部二階に運ばなければならないのが(自分で決めたこととはいえ)辛かったです。途中でバカな判断をしてしまったと何度か思いました。
 本格的にこうした移動を始めたのが9月の中頃の連休明けです。この頃からあまりネットも覗かなくなってきました。平日でも三度ぐらいものを持って新旧宅を往復し、特にこの夏は9月の末あたりまで続いた感がありましたから、夕方には汗まみれになってシャワーかお風呂で汗を流したら、あとは荷物のパッケージングをしながら早く寝る(寝てしまう)という一人体育会系の暮らしに入っていましたので。(それはそれで単純で気持のよい「身体を使う生活」でした)
 力仕事のシンプルさは、目標に目処が立っているとか一時的なものだとわかっている時にはまだこうして楽しむ感じがでてくるものだと思います。たとえばジュンサイ取りだって小さなボートに乗って行なう重労働なわけですが、観光ジュンサイ取りで半日を費やすのは楽しく、それを常の仕事にするのは大変だと思うわけです。


 9月のおしまいの方の連休も過ぎるとあれだけあった運ぶものもほとんどなくなり、あとは業者の人に来てもらって冷蔵庫やら机やら本棚やらを一気に持っていってもらうだけです。かなり近間なので相当安いだろうと思っていましたが、積み込みと積み下ろしが問題なのであって、移動距離はそう関係しないということがいくつか見積もりを取って判明しました。とりあえず見積もりの一番安かった(というか少し値切ってお願いしましたが)ところに来てもらうこととし、その後には旧宅の徹底した清掃です。


 …ここまで書いてきて結構書けるもんだなと思いましたが、一気に書いてからっぽになるとまた書けなくなるかもしれないとふと思えましたので、あとは後日。変わった大家さんとの絡みもありますし、あと一二回は書けそうです。