文系の院生

 特に文学部あたりの院生は、好きでやることとは言え将来の展望などほとんど持たず(持てず)に昔からやってきたと思います。たまに独文あたりの院生が語学教員で結構いけてるらしいとか、心理学がうけに入っているらしいとか、ほんの少し景気が良さそうなところの噂も入ってきたりしましたが、結局はどこも一時的、瞬間風速のようなもので、アカデミックポストを得たりするのは決して楽ではないということは皆承知の上でいろいろやっていたのだと思います。
 苦労が報われるとは限らないのですが、就職できた人は皆努力や苦労を経てきたということだけは言えるはず(結果として運もあるとは思います)。確かこれに似たことを『はじめの一歩』で会長が言っていたと記憶しています。まさにそういう、報われなくても努力するボクサーのようなハングリーさがあの社会にはあったなあと思うのです。(たまに凄くお金持ちのお嬢さんみたいな人もいましたが、でもそういう人でも才や努力がなければ報われないのは一緒でした)
 報われなければ(それが保証されていなければ)努力ができないというのであれば、最初からあの道は選ぶべきではないです。
 一人でも多く、苦労が実を結ぶ人が出ては欲しいと本当に思いますが…