五輪反対論は「不公平」だそうで
【香港14日時事】香港の俳優ジャッキー・チェン氏は14日までに米CNNテレビとのインタビューに応じ、中国の人権問題などを批判して北京五輪に反対するのは「公平ではない」と語った。チェン氏は北京五輪の「イメージ大使」として、宣伝活動に参加している。
チェン氏は人権侵害、環境汚染などについて「世界的な問題であり、中国だけではない」と主張。中国も変化しているが、十数億もの人口を抱えており、「1日では変わらない」と述べ、対中批判に反論した。チベット問題に関しては「政治のことは分からない」として、詳しい言及を避けた。
(時事ドットコム 4/14)
「政治のことは分からない」みたいなへたな言い逃れをしなければならなくなるなら、むしろこの件については黙っていたほうが良かったかと感じます。無理にコメントを取られたというような状況でないのならば、選択ミスだったんじゃないかと。
他の人だってやってるのになんで自分だけ…というのは小学生の理屈というやつですね。
まあ緊急性であるとか、程度問題であるとか条件を加味して考えて正当性を説得するのは難しいと思いますが、何より私には屁理屈で相対化しようという心根が好きじゃないなあと思えてしまいます。
「中国も変化しているが」というのは、IOCあたりでも聞かれた希望的観測というものだったでしょう。そして結局はたいして変わらなかったというのが結論になりそうでいやですね。まあこれはもとから反論になっていないような言葉にしか聞こえません。
これ、多分元は「fairじゃない」って表現だったと思うんですよ。それが「公平ではない」とか「不公平」とかいう訳され方をすると、ますます以って何を言っているのやらと感じてしまいます。
「まず罪無き者より〜」という言葉が支持されるのは、それを言う者の人となりに説得性があるときだけ。そういうことじゃないでしょうか。