木静かならんと欲すれど

 「はてブレスポンス」(愚者の愚痴)

 毎度毎度の、すげー分かり難い例えで言うと、ようやく見つけた過疎村に移住したら、知らない間に田舎暮らしがブームになってその村に人が増えて、「不便だからコンビニ作ろうぜ」「あ、どうせならゲーセンとかも欲しいね」「ダーツバーとかあった方がオシャレじゃない?」「じゃぁアミューズメントパーク作成でw」とかなんだとかで、いつの間にか原型を留めなくなってる感じ。

 この譬えは、ほとんどそのまま小松左京の『木静かならんと欲すれど』*1を思い起こさせますね。
 そしてその短編の最後の一節

 ──マスコミを拒否するなんてのは、最もマスコミの好餌になるんだ

 が、そのままma_zuさんの記事につけられたブクマの数を指し示しているようにも見えます。

 樹欲静而風不止、子欲養而親不待也
 樹静かならんと欲すれど風止まず、子養わんと欲すれども親待たざるなり
 (風樹の嘆)

 「往きて来らざるものは年であり、再び見るを得べからず」
 諸行無常とでも。

*1:『戦争はなかった』新潮文庫、所収。>絶版らしい!