猫が行方知れず

ハナコ

 知人の家の猫が月曜の午前を最後に家からいなくなっているそうです。体色はグレーで四肢の先が白い、いわゆる靴下猫で目の色が緑の11歳の雌、ハナちゃんと言います。
 この子は、11年前に私が犬の散歩中に捨てられているのを見つけた兄妹猫の一匹で(というよりブッタが見つけたのですが)、知人に里親になってもらったものでした。ちょうどその頃そちらで9歳の黒猫(ノア)が亡くなったばかりの時でした。


 妙な話に聞こえるかもしれませんが、もう十年も知り合いでいれば犬猫にだって"人格"を認めてしまいます。一緒に暮らしていればなおさらでしょう。周囲の者にとっては人の行方不明と似たような重みです。
 心配しても埒があかないのですが、明日は知人宅に行ってみようと思っています。家の付近をご夫婦で何度も探されたそうですが、私も(何ができるでもないとは思いますが)何かできないかと。昨日今日も行きたかったのですが、とりあえず待ってみるからということで、もし見つからなくても日曜には行きますという話になっています。
 できれば私が行く前に見つかって、嬉しい気持ちで向かいたいものです。