この頃読んだ本

 この一週間ぐらい、なかなかかたい本、いただいた本など読み進められずに逃避して、ちょこちょこすぐ読めそうな本なんか読み飛ばしていました。まあ読書の秋というところで。
 一番おもしろかったのが中公新書の『ジャガイモの世界史 歴史を動かした「貧者のパン」』(伊藤章治)です。小氷期のヨーロッパで、政変や革命の背景に飢饉があるというのには目から鱗の気分でもあります。1788年のフランスに飢饉がなかったら、あるいはジャガイモの普及がそれに間に合っていたら、あの大革命はなかったかもしれないというのはなかなかな見方でした。
 次におもしろかったのは新潮文庫の『やせれば美人』(高橋秀美)です。ところどころ肺腑をえぐるような「あるある体験(笑)」をしながら読んだのですが、とにかく笑いどころが多かった本です。でもノンフィクションと銘打って売って良かったのでしょうか?ここまでセキララだと離婚ものじゃないかと思いました。
 そして角川文庫の『うつうつひでお日記DX』(吾妻ひでお)。買おう買おうと思っているうちの文庫化で、少々得した気分でもあります。あの『失踪日記』前夜の話は興味深かったです。あと吾妻さんの評価で読んでみたいと思った本も少なからずあり、再読してリスト化してみようかと考えています。
 他にも一、二冊読みかけがありますが、結局逃避してばかりじゃなくて、チャレンジャブルに取りかからなければならない本もバベルになりかけてますので、なんとかせねばと…