定額給付金

 私はどうしてこれが高額所得者を入れるの入れないのという話になっていたかよくわからないところがありました。おそらく名称に「生活支援〜」という冠がついていたのでその点に突っ込まれるのを怖れた人がいたか、もしくは全体の額をどうしても抑えたいという財務省の意図が働いていたか、そのぐらいのことではないかと見えています。
 「公平性」ということをおっしゃる方もいますが、ある意味「定額」というところが公平性を担保してくれると考えてはいかがでしょう?
 付加価値税や消費税は「定率」であるから逆進性がある、という議論にある程度私は納得するものです。同じ消費税がかかってくれば低所得者ほど重税感を持つということは確かにあると思います。
 だとすればその逆に、定額の給付金は高所得者ほどありがたみが薄く低所得者には重みが増すという議論も成り立つはずです。1千万2千万の所得がある方にとっての1万2万はパーミルレベルの有用性しかないでしょうが、2百万ぐらいの方にとっては十倍の有用性があるんじゃないかということです。所得の少ない者ほど有益に感じられるということは、それは一つの公平だと考えてもいいでしょう。
 そしてさらに(額が小さく思われる)あぶく銭ほど身につかないもの。お金を持った人ほど右から左へ消費してしまうようなたちのものでしょうから、その分消費として社会に還元されるということでいいんじゃないかと考えもします。まあそれがどのくらい景気に効果があるかはわかりませんが、他に良さそうな対案がないなら一度ぐらいこれを試してみる価値はあるんじゃないかと思ったりもしました。


 地域振興券が配られた頃は私も2百万台ぐらいの所得しかない状態でしたが、あいにく若い単身者でしたので全くそれに関係できませんでした。今回これがばらまかれたら、すぐに消費に回してささやかに経済の活性化に貢献します。(だからもう早くやってください)


 お正月を越す「餅代」ぐらいのニュアンスでもいいと思います。年末に掛け取りが回ってくる…というのも昨今あることではありませんので、それで正月が迎えられない人も多くはないかもしれません。でもやっぱり冬は寒く、暖房の燃料費は(これまたほぼ決まった額ですから)収入の無い人ほど負担が重いものです。せめてそうした燃料代に使えるような時期に間に合って配られなければ意味がかなり減るんじゃないかとも考えています。