You Know

 院生だった時の指導教官がかつてシカゴ大に留学していて、その時受けた注意です。

 会話にやたらyou knowを入れるな

 "you know"を言葉のつなぎで多用するのはintellectualな話し方ではなく、むしろ内容に関わらず話が下品に取られてしまう(からやめたほうがよい)という忠告があったそうです。
 先生はネイティブに比べれば語彙がなかったもので、いつかしら会話の間つなぎに"you know"をたくさん使ってしまっていたそうですが、このアドバイスを聞いてからできるだけ入れないように注意し始めたとのこと。ただ一度便利だと思って口に慣れてしまったこの言葉が抜けるまでには、相当苦労したということも聞きました。


 言ってみればそれは、たどたどしい日本語を使う外国の人が「マジで?」とか「あのさー」とか多用しながらしゃべりかけてくるようなもので、度量のよほど広い人なら我慢してくれるでしょうが、それが上品な話し方ではないと感じられるのは明らかでしょう。
 この言葉を多用すれば決して一定の敬意を持って、立派な大人として、あるいは紳士として遇してもらえないことは確かだということです(ただしもしかしたらそれはお上品な一定の層に、ということかもしれませんが)。


 同様に"four letter words"(卑語)もできるだけ使わないほうがよいとも。f○ck!だのsh○t!だのHoly s○it!だの、あるいはd○mnだのGod da○nだの、ネイティブでもないものがためしに使ってうまくこなせるものじゃありません。むしろどうしても使ってしまう場面では、日本語の卑語をそのまま使うほうがよいそうです。私たちが外国語で呪詛(らしきもの)が発せられるのを聞いて、それがどうもそういうものらしいと勘づくのと同様に、彼らにもニュアンスは伝わるそうです。しかもそれが外国語であるということで強い感情もある程度弱められて伝わるらしいので、自分はすっきりするわ相手はひどく気分を害さないわで非常に都合がよいということでした。
(ただし相手が「それどんな言葉?」と聞いてくるのは覚悟しなければならないそうで、それをはぐらかす手も考えておいたほうがよろしいそうでした)