デクスターを見るなら

シーズン3のキャンペーンポスター

 何かタイアップみたいでこそばゆいのですが(笑)『デクスター』はちょうど明日からレンタル開始とのこと*1
 こういうアメドラは吹き替えでもいいとは思うんですけど、最初に字幕で見ていると吹き替えのイメージの違和感にちょっと戸惑うものですね。上のサイトでサンプルの予告編が流れていてそう感じました。
 役者さんで私が知っていたのはデクスターの妹デボラ役のジェニファー・カーペンターだけでした。あの『エミリー・ローズ』で悪魔憑きとなった女子大生役の方です。でもさすが皆さん演技がうまいなあと、日本のテレビドラマなどと比べてため息をつかざるを得ません。
 今の家のあたりは微妙に難視聴なところで、引っ越した時からケーブルテレビの引き込みはされていました。ただあまり積極的にテレビは見ていなかったもので、たまたまこういうのを見てしまうといろいろ他を探してしまいそうでちょっと怖いかもです。(この作品はFOXcrimeの放映。ちなみにR15のはず)


 シーズン1の最初にデクスターのターゲットにされたのは、少年合唱団みたいなものの指導者をやりながら何人も少年を殺しては埋めていた(地位もお金もありそうな)男でした。次は人妻に横恋慕してスナッフ・ムービーの真似をして殺しちゃった男。あとキューバからの難民の手引きをしつつ、身内に二度目のお金を要求して払われないと溺死させて海に流す夫婦とか、ばりばりの女性キャリアを薬漬けにして不安定になったところで銃による自殺の暗示で死なせる分析医とか…。回想で出てくる彼の最初のターゲットは、入院患者にモルヒネや他の薬品を過剰投与して次々に殺すサイコなナースでした。(他に放火魔とかスナイパーとか夫殺しの未亡人などの話も昔話の中に)
 皆公的には証拠が十分なわけではなく、警察も手が出せない(あるいは知られない)でのうのうと暮らしている「モンスター」ばかり。デクスターが処分しなければ被害者はどんどん増えていったのではと思わせる酷いのばかりです。そしてドラマはデクスター視点(かつ神の視点)ですから、ちゃんとそれがモンスターであることは確かだと見ている側にはわかります。死刑に強い忌避感がなければ、このドラマでデクスターが正義の側に見えてきてしまうのもちょっと仕方がないかもしれません。ただ「確信犯」的に悪を始末する正義の味方ではなく、彼はちゃんと自分がシリアル・キラーであることは認識しています(=正義の味方とは思ってないということです)。いつかは自分も引導を渡されるだろうとシニカルに思っているところも、何か独善的ではないと好感してしまうんですね。


 今妹のデブが他のシリアル・キラーに捕まってあわやというところ。明日の第一シーズンの最終回が楽しみでなりません。各放送を少なくとも毎日二度ずつ見ています。
 デクスターは言います。自分はモンスターではない。義父のハリーとの約束を忠実に守る、規律のあるシリアル・キラーだと。自分は特別な(変わった)存在、デクスターなんだと。何ともただ見ているとデクスター脳になりそうで妙な気分です。

*1:もちろんTSUTAYAに頼まれて書いたわけではありません(笑)