皆既日食で暴動
【7月20日 AFP】22日の皆既日食は、世界各地で暴力や混乱が起きる予兆だと、インドの占星術師らが警告している。
ヒンズー教の神話では、日食はラーフ(Rahu)とケトゥ(Ketu)という魔物が太陽をのみ込むことによって起きる現象と考えられている。生命の源となる光が奪われることで、食物や飲料水も生き物が口にしてはならないものに変わるとされる。
妊娠中の女性は胎児への悪影響を避けるため、日食中は屋外に出ない方がよいとされる。ニューデリー(New Delhi)市内のある婦人科医によると、皆既日食がみられる22日に帝王切開手術を予定していた妊婦から、手術日の変更依頼が相次いでいるという。
日食中の正しい過ごし方としては、断食や聖なる川での沐浴が奨励されている。
■暴動、自然災害、戦争も起こる?
占星術師らは、皆既日食が観測できるインド、中国、東南アジア諸国で、日食後の数日間、地域的な暴動が発生する確率が高いと警告している。
(中略)
日食にまつわる迷信が存在するのは、インドだけではない。中国でも古代から、日食は皇帝の死など不吉な出来事の予兆とされてきた。今でも、こうした迷信を信じる人びとも少なくない。
中国の人気ネット検索サイト百度(Baidu)では、「皆既日食から数年以内に騒乱や戦争が起こる確立は95%」との記事がヒット数を延ばしている。(後略)
さて、暴動が起きるとすればどこの国なんでしょうか…
古代中国で生まれた「天」の思想では、天を自然と道徳の秩序の源泉の神格と考えます。言い換えるならば、自然現象と社会秩序双方を連続したシステムとして捉え、それを司る神的存在を「天」と考えたのです*1。
彼らにとって天災とは字義通り「天意の表れとしての災害」でした。『管子』「侈靡」篇に、「これを天変に視て、これを風気に観る」という語がありますが、日々の気候や日月星辰の運行も天のシステムを測る(占う)手がかりとしてありました。また地震や旱魃、虫害や水害などの大災害ともなれば、時に天意が現王朝を嘉せぬ現れであるとして、革命の機運を高めるものとしても考えられたのです。
どっかの政治家さんが地震に際し、「これはもう政権交代ではないか?」と暴言を吐いたことを思い出します。
日食だから政権交代が近いと、また彼は言っちゃったりするのでしょうか?
*1:この「天」はしばしば「上帝」と重ねて見られますが、基本的にはより人格化されない存在としてあります