埋もれる

 ⇒【静岡地震】静岡市で43歳女性が本に埋もれて死亡
 こういうのは昔から悪夢でした。亡くなられた方には(まだ本当に地震で犠牲になられたと確定はしていないようですが)謹んで哀悼を。
 「天井に届くほどの高さまで、数千冊の書籍や雑誌が平積み」とありますから、本当に本を愛されていたのは事実でしょう。


 学部生だった頃、狭いワンルームで本の置き場がなく、衣類掛け用に設えたと思われる壁の横木板*1に本棚を三つも吊して、ある日帰ってみたらベッドの上に横木ごと全部崩れ落ちていたということがありました。寝ている時なら洒落にならなかったでしょう。
 でも私などはまだ全然良い方で、知り合いの先生の奥さんの述懐ですが「六畳の壁一面に本があって、寝るのも食事もそこでしていたから、死ぬならこの本で死ぬなあとずっと思ってた」ということも伺ったことが。
 本を売ったり棄てたり出来ればいいんですけどね。それが出来なければただただどんどん増えるばかり。もう読まないような本だってあるんですよ。で、何年か前に思い立って古書店に少し持って行ったこともあります。最初、新古書店に持って行ってほとんど値もつかず、あまりにひどいと思って別の古書店に行って値踏みしてもらい…結局売った金額を上回って古本を買ってきてしまった馬鹿なことも。


 今は無駄に広い田舎暮らしで、本に埋もれて死ぬことはないとほっとできていますが、まあ悪夢の一パターンであったのは確かです(他のよくある悪夢は、旅行の当日になってパスポートがない!というものとか…)
 最近は不勉強で、本の数が増えるよりDVDが積み上がってしかたないんですけど、実際(笑)


 聞くところでは内田樹先生は引っ越しのたびにどんどん本でも家財でも捨てていって、本当にすっきりした生活をなさっているとか。うらやましい限りですし、そういう達人っぽい生活ができるようになればなあと指をくわえているばかりです。

*1:あれは何というのでしょう?