徴農…戦略的には最低

 あちこちで話題になっている『首相主導で「教育再生」』ですが、内容的にも時期的にも最低のリーク?ではないかと思います。


 何か勘違いしてますよね。意図的なリークだったとすれば、それは安倍晋三の名前を悪名で塗ることになって逆効果でお馬鹿だし、周囲がうわついてこういう言葉が出たのだったとしても、それは安倍晋三氏の意志が徹底されていない…つまり彼の政治家としての能力に疑問がもたれるだけであって、いずれにせよ何のメリットもないように見えます。


 うわついている、という言葉がまさに的確なんじゃないでしょうか? 安倍氏の周囲が。
 それともう一つ、こういうことを許してしまう(あるいはフォローしない)というところに安倍氏の若さ(といいますか自信のなさ?)が現れているのかもしれません。


 唯一こうした内容の表明がメリットになると考えられるのは、まさにこの内容に賛同する人たちの支持を短期的には得られるというところぐらいしかないでしょう。でもこれをじっくり考えて、その上で先々評価し続ける方々がそれほど多くはないだろうと私には思えますので、まさに目先しか考えていないという評価につながるわけです。それゆえ余裕がないのかなと推測するのですが。


 安倍氏にしても、麻生氏、あと谷垣氏ですか、お三方の誰を自民党総裁に選ぶかということに関して私は何の選択権もありませんし、噂とかは別にして実際に何をするのかで評価したいと思っていました。それについては基本的に変わりませんが、周囲のうわついた雰囲気を締めることができないという点で、残念ながら安倍氏の評価は少しマイナスといったところでしょうか。
 それに、実際にこれらの提言が近々に実現できるとは私は全く思っていませんので、妙な気の回し方はしません。短絡的でどこか「勘違い」しています、こういう方策は。ただ一つ、知人のイギリスの方から伺っていたように、受験に合格してから1年は自由にできる…というように「合格後にそれぞれが自由に過ごせる時間を与える」ということになるならば、そこだけは賛成です。その時間を強制するようでは「一人のエリート」も生み出せるはずがありませんし、何と言っても今さらエリートでもないものだと思ってしまいますね。