備忘

9月11日の記事を転載

アンパンマンというヒーロー像 aozora21さんの[はてなD言及]アンパンマンはキモイですかという記事経由で、usauraraさんの[穴の外]新しい朝がきたのに2 〜アンパンマンは何故キモいのか?へ。 aozoraさんも引かれたusauraraさんの一つの着眼点はこちら これ…

意識について考える一つの試み

意識について考えるということは私たちにとって常に難しいことです。私たちはいつも「意識している」のであって「意識について考える」ことはしていないからです。それだけチャレンジングで面白いのかもしれませんが…。良く知っているつもりで、実は何だかよ…

江戸の祭

今は江戸三大祭などという呼び方もありますが、将軍上覧の祭として知られていたのは山王権現(日枝神社)の山王祭と神田神社の神田祭だけです。山王祭は寛永十一(1634)年から、神田祭は元禄元(1688)年から江戸入城を許され上覧の栄に浴していました。幕…

靖国参拝違憲訴訟 最高裁小法廷判決(2006)

メディアからは「戦争」とか「靖国」とかいった言葉が潮を引くようになくなってきている感があります。個人的感想ですが。 風通りが結構良い自宅も今日はあまりに暑くしんどいです。とりあえず備忘で、今年出た最高裁の判決文を記しておきます。戦争にしても…

改宗

改宗男性に「慈悲」を 法王、アフガン政府へ書簡 【カブール26日共同】バチカンからの報道によると、ローマ法王庁は25日、イスラム教からキリスト教への改宗が罪に問われて拘束され、極刑の危機に直面しているアフガニスタンの男性(41)をめぐり、ロ…

NPO法人の問題

NPO(特定非営利活動法人)という資格の下、勝手な行動を起こして問題になっている一つのケースです。 沖縄タイムス データベース シーサーくん より 朝刊 1版 社会26面(火曜日) カラー 久高島の神木30本伐採/フボー御嶽 中部のNPO謝罪/「神聖な地」怒る区民…

チューリングテストと他者認識

チューリングテストという言葉をお聞きになったことがある方は多いと思います。これはアラン・チューリング(Wiki)が提唱したある試験で、人工知能(Artificial Intelligence=AI)などが語られるときには必ず触れられるものです。 チューリングテストと中国…

なぜ目が大きいと可愛いと思えるのか?

id:terasuyさんやid:ululunさんの問題提起を(勝手に)受けて…はてなの質問 幼女風絵柄は何故人気が出ますか? 昔に比べてアニメやCG、イラストなど幼女的要素が取り入れられてるようですが、何故でしょうか? ただロリコンが増えただけなんでしょうか? …

一交而孕(南方)

今、あまり名が知られているとは言い難いですが、かつて中山太郎という民俗学者がいました。中山は柳田國男のような口承派民俗学とは異なる道を行ったとされ、自分では「歴史的民俗学」(他からは若干揶揄的に「文献派民俗学」)と称されておりました。ジャ…

たとえば「天皇」は875年間も存在しなかった

この国が長い歴史の中で時に応じて変容し、捉え直されてきたように、天皇や皇室、またそれを取り巻く状況も一様ではなかったと私は理解しています。不変の天皇制という「形」は無かったと見るのが当然でしょう。しかし今、立憲君主国という日本のあり方を問…

モーツァルト効果

夕べの「クローズアップ現代」では妙にモーツァルトを持ち上げていましたが、ブームだそうで… いわゆる「モーツァルト効果」に言及してしまうんじゃないかとはらはらして見ていましたが、ぎりぎりそこまではいかなかったですね。ずっと以前にこれについて「…

特殊学級の改称

障碍を持つ児童を区別無く通常の学校・教室で学ばせるべきか。これには関係者の間でも賛否あるとうかがっておりますし、障碍の度合いやどこに障碍を持つか、「普通」の子と一緒に学ばせたいという気持ちや「特別」な配慮を与えて欲しいという願い、さまざま…

テレビの話

今日見つけて読んだ記事(シリーズ3話)ですが、明らかにおかしい記述があると思います。 テレビが消える日:/1 業界に9.2%ショック 「アナログ停波」周知進まず 2011年7月24日−−この翌日から、いま国内にあるテレビの大半は、粗大ゴミになる…

めんたいこ

そういえば「明太子」について触れておりませんでした。「めんたいこ」という語は北九州において「たらこ」の意味で使われています。「たらこ」自体を日本文化とか言うのはおかしいように思うので、おそらく「辛子明太子」のことを指していらっしゃるかと。…

伝統の捉え方

12/31の日記にbluefoxさんからコメントをいただきました。伝統について触れてきたことを少々まとめるのに適当に思えますので、返答方々書いてみたいと存じます。 bluefox014さん曰く 例えば金山寺味噌が守るべき文化、守るべき伝統だとして、それを「日本文…

日本を考える難しさ

言い古された感もありますが、私たちが日本のことを語る時にはいくつかの形式的な難しさが考えられます。 まず、それは自ずから「日本」という語で表すある意味内容を前提とします。しかしこの内容こそは、その語りにおいて姿を現さねばならない部分を持つも…

責任というもの3

人が社会的生き物でなければ、おそらく責任の観念など発達しなかったでしょう。責任というものはあくまで人と人との繋がりの中にあります。極端な個人主義が存在するとしてそこに責任感を想像するのは難しいですが、そういうものはあくまで思考の中にしかな…

責任というもの2

責任を考えるということは、最低限自分の倫理、言い換えるなら正義というものを考えることに他ならないでしょう。振り返ると私はかなり言葉を費やして「日本人」として問われる責任について書いていました。国民とか民族とかいう枠組みで正義を考えることは…

責任というもの1

日記をどうにかこうにかここまで書いて来て(最近は勢いに欠けていますが)、今年自分で一番何だかんだ考えていたのは「責任」ということだったのではないかと思います。もちろんスパッと切れよく語るというよりも、うじうじ行きつ戻りつしながらそれに関す…

歴史教科書内部批判

「韓国の高校の近・現代史教科書、理念的に偏っている」(上) 韓国歴史学の重鎮・崔文衡教授の韓国高校歴史教科書批判 「韓国の高校の近・現代史教科書は、民族統一志向の民衆・民族主義に陥っている。感傷的な民族主義と、民衆至上主義に陶酔し、国益まで…

日本をわかろうとしなかった中国

ヒロさん日記の昨日の記事で紹介されていた"Why China Loves to Hate Japan"という記事を読み、特に最後の引用の一節 But until China's leaders have some new pillar of legitimacy, Liu predicts, "the Japanese will stay devils in China." を見ながら…

外来種

ビワコダイというものをご存知ですか? もしかしたら滋賀の方でも聞いたことがないという人が多いかもしれません。実はこれ皇居のお堀にもいると言われている「ブルーギル」につけられた異名です。 何のためにこの名がつけられたのかといいますと 食べるため…

悪魔がそれを行った

私の中に悪魔が入ってきて殺人を行った。悪魔は証拠の隠滅と偽証をさせたが、今や私の中から出て行った…。 広島小1殺害:弁護士が明らかにした容疑者の供述内容 接見した弁護士が明らかにしたフアン・カルロス・ピサロ・ヤギ容疑者の供述内容は次の通り。 …

はやぶさのいちばん長い日

とても感動的な文です。あの着陸の日の管制側からの視点をもとにしたものです。 (2005年11月27日 JAXA宇宙科学研究本部 対外協力室長 的川泰宣氏) 「はやぶさ」のいちばん長い日 … 「チーム」は、降りていく先が先日の88万人のターゲットマーカーを着地…

偽りの記憶

Harvard University Pressから先月出版された、Susan A. Clancyによる"Abducted: How People Come To Believe They Were Kidnapped By Aliens"(拉致されて:如何に彼らは異星人に誘拐されたと思うようになったか)という書籍は、如何に偽りの記憶を人が獲得…

追憶

注目していた小田嶋さんの「ウヨ曲折」のコメント欄のやり取りがちょっとバトルになっていました(過去日記)。もうけりは付いたのですが、その記事を受けた「タケシ's」という記事で、 生硬で、格式張っていて、知識人ぶった、文化主義的な、サロン教養人臭…

狂言『鬼瓦』

どこぞの狂言師の母御前が「鬼瓦軍団」と言ったとか言わないとか。『鬼瓦』は狂言の演目の一つ。文化の日にちなんで、それをご紹介…。 『鬼瓦』 長らく都にいた大名が、訴訟沙汰で勝って国許へ帰ることになる。これも頼っていた薬師如来のおかげと、太郎冠者…

ウヨクサヨク論関係

とりあえず最近興味を持った記事などから まず圏外からのひとことさんの「ルールの上の競争とルールを巡る闘争」 mumurブログさんの「保守主義者・愛国者」VS「反反日・反左翼」という分析のポイントとなる部分をfinalventさんがうまく切り出しているが、「…

はやぶさ帰還の目処立つ。そして…

日本惑星協会から、昨日付けでTPS/J wakuwakuメール No.17が届きました。そこには 日本惑星協会です。お待たせいたしました♪ようやくあなたの名前が着陸します。 との言葉が… 小惑星イトカワに向かった探査機「はやぶさ」のトラブルについては以前の日記…

種主義2

私がはっきりこの「種主義」の語を聞いたのは、河野修一郎さんの『科学という名の悪徳』(みすず書房)という小論でした。河野さんは農薬問題にお詳しい論者ですが、そこでは典型的な東洋−西洋対比による「種主義批判」が展開されておりました(ですが初期の…